【評価:4びーなす】





世界B級遺産として認定す

今日は久しぶりに本格的なB級ネタでも書きましょう。あれは久留米市に行った日のことであった。当時風は全くないのに何故かただならぬ気配を感じていた。そう、ここは河童伝説の残る田主丸ではないか。これはまずいと思い即座に引き返すことも考えたが、B級ハンターとしての本能がそうはさせなかった
この時は河童が危険かどうかまだわからなかったので、とりあえず情報収集をするために産業振興課へ行ってみた。そしてこの超B級ネタである「河童の手」なる情報を入手することに成功したのだ

そこで河童の手という不気味なキーワードだけを頼りに、現在保管されているという河童洞へ行くことにした。しかし市当局もなぜか詳細な地図が書かれたパンフレットがないという。これはどうしたということだ。やはり何か隠すべき特段の理由があるのではなかろうか。ここで勇気ある撤退ということも一応考えたが、白昼堂々と襲われる可能性は低いと判断し、保管場所である河童洞へ向かってみることにした
聞き込みに聞き込みを重ね、なんとか河童洞へたどり着いたが扉は閉ざされていた。この時、はたと産業振興課で聞いた一つのアドバイスを思い出した。困ったことがあれば「あけぼのや」を尋ねなさい
あけぼのや、あけぼのや…。あった。あけぼのやとは距離にして数メートルの所にある和菓子屋のことであった。ここで今までの経緯を話、主人同伴のもと再度河童洞へ。ガチャガチャ…扉が開きいよいよ中へ潜入開始だ

入り口で記帳をすませると2階の小部屋へ通された。階段を上っていると時折ギシギシという音がする。この音が一層恐怖を倍増させるのだが、体はすでに臨戦態勢にはいっていた。なぜなら、あたりには無数の河童がいたのである。動揺を悟られまいと平静をよそおい、しばし主人が来るまで着座して待つことにした
主人が戻ってきた。手に持っていたのは紫の袱紗に包まれた小さな箱のようなものである。ふくさを開き、いよいよ河童の手と対面する瞬間がやってきた

それは当初予想していたものよりも随分小さなものであった。河童の手というから、それなりの大きさがあるものだと勝手に推測していたが、みごとにそれは裏切られた。大きさは約10cm、色は黒とも茶ともつかぬ独特なものである。指はみたところ4本あり、指の先には長い爪がある。この手が人間の尻子玉を抜いていたのかと思うと、背筋に冷たいものが走った

一通り見終わると主人が河童について冷静に語りだした。この淡々としたしゃべり口調が主人の今までの河童への想いなのであろう。その想いを少しでも受け止めることができたかは疑問であるが、そろそろ次の目的地を目指さねばならぬ時間がやってきた。なぜなら、ここ田主丸には河童の手のミイラだけでなく、牛鬼の手のミイラも存在したのだ。こうしてB級ハンターの旅は続くのであった…。

ほい、どうでしたか。いつもと違う感じのブログになっちゃいましたが楽しめたかな


ここからは今回の裏話について書きますね。河童の手については最初から知っていたんだけど、どこにあるのかは本当に知らなかったの。それで町の産業振興課に行って話しを聞き、パンフレットをもらったんだ。でも河童の手については一切かかれていません。というか、まるで神隠しにあったかのようにその存在自体が感じられません
さらに、あけぼのやさん自体がのったパンフレットも1種類しかなく、町の人に尋ねながらなんとかたどり着きました。時間は12時30分ぐらいだったでしょうか。ちょうどお腹も空いてきたので、これ幸いに和菓子を買ったんですな。この時すでに、巧妙に仕掛けられたトラップが二重三重に張り巡らされていた。名づけて「海老で鯛を釣る作戦」の始まり始まり〜
この店一押しの「河童のへそ」と「大へそ」という和菓子を一つずつ購入し、あの〜と切り出した。対応した女性が突如眉をひそめた。この手の輩がなんども訪れるのだろう。それでもひるむことなく、「実は産業振興課の○○さんからこちらに河童の手があるという話を聞いたんですよぉ」と白々しく話を続けた。また以前は地域の小学生が社会科見学のため訪れていたことも聞いていたので、もちろんその話もした。そうこうするうちに対応してくれた女性が奥にいたご主人を呼んでくれた。ご主人が出てきたので軽く会釈すると、女性が事情を話し始めた。ここで初めて先ほどの産業振興課・社会科見学・和菓子購入という伏線が功を奏すのであった

話を聞いていると、どうやら普段は本当に閉めているらしく、めったに見せることはないんだって言ってます。というのも河童資料館 河童洞を作ったのは先代で、現在のご主人は不本意ながらも管理をしているんだって語ってくれました。また訪れた時間がちょうどご主人の食事の終わったところだったので、タイミングも良くそれじゃあ見せましょうという事になったんですね。これが3時頃だったら、どこから来ても断っていたと教えてくれました。こういう所に日ごろの行いの良さがでるんですね。ラッキー!
ここを訪れる人の多くが、河童が好きな人、妖怪が好きな人、珍しがって来る人のどれかだといってます。おいらは一番後者かな。また東京のテレビ局とかから問い合わせがあっても、他の河童の所に取材にいったらいいやんみたいな感じで全くやる気なし。どうやらご主人あまり河童には興味がないようです。おいらが大分県から来たんだよと話したら、大分はいいところだよなぁってしきりに言います。ご主人、河童よりも禅の世界やお寺関係に自分は興味があるんだっていってます。それでも先代たちが築き上げた河童の町田主丸を、これからも発展成長させ続けてくださいね。お仕事中にもかかわらず、貴重な品を見せてくれて本当にありがとうございました
そうそう、河童の手が本物かどうかなんておいらには愚問ですぜ。おいらはそんなものを超越したところでB級ネタを楽しんでいるんだよん
(福岡県:久留米市田主丸町432 あけぼのや&河童資料館 河童洞)
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